2010年に登場から2種スクーター不動の人気をキープし続ける、PCXの歴史を型式ごとに紹介していくよ。中古でPCXを購入を検討してる方は、参考にしてね
『2012年PCX125/150(JF28後期/KF12)2型』
登場から爆発的な人気により2年の短さで大規模なマイナーチェンジが行われました。専用設計のエンジンと150ccモデルの追加です。2種スクーター界隈では異例の待遇です。外観はそのままですが、中身はフルモデルチェンジと言って問題ないレベルですぞ。
ESPエンジン
初期型のPCXは、他モデルのエンジンを汎用していましたが、後期型モデルより専用設計のエンジンを搭載しました。生産開始から僅か2年で専用設計エンジンを与えられるPCXが、当時どれだけ期待と勢いがあった分かる話ですね。このESPエンジンと技術は、その後HONDAスクーターのスタンダードエンジンとして横展開されていく事になります。まさにスクーター界の歴史的エンジンと言って過言ではないです。特に注目ポイントの『ローラーロッカーアーム』と『オフセットシリンダー』について解説します。
『オフセットシリンダーとは?』
燃焼/膨張によって真下に下がろうとするピストンに対して、コンロッドは回ろうとするので角度差が生まれる。するとコンロッドから角度のついた反力が生まれ、ピストンをシリンダー側面に押し付けるような力が働きます。
そこでシリンダーをオフセットすることでコンロッドとの角度差を無くし、横方向へ力が働かないようにしてフリクションを減らす狙いです。効果は僅かですが燃費とパワーが向上します。またフリクションのストレスが減る事は、エンジンの耐久性にも貢献します。ほぼメリットしかない技術といえます。
『ローラーロッカーアームとは?』
ロッカーアームのカムとの接触部分にローラーを装着したロッカーアーム。カムとの摺動抵抗を著しく低減することができ、燃費改善に寄与する。その効果は特にアイドリングや低速運転時に大きい。しかしロッカーアームが重くなるため高回転エンジンには不向きである。
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PCX150 高速道路の最高速
結論から先に書くと平地や下りで110kmでレブリミッターに当たります。登り坂になるとどんどん速度が落ちて行き100km以下になる事も多いです。筆者の経験だと80km以下まで落ちた事はないので、本当にギリギリ高速道路に乗れるって認識で良いです。また高回転を多用する事になるのでPCXの持病のオイル減りが顕著にでますので、たまに1区間だけのるとかそのくらいに留めておいた方が無難です。
高速道路を頻繁に使いたい方は160ccのKF47(2023年)以後のモデルを推奨します。4バルブ化と排気量アップで微妙に足りなかったところまで、速度が伸びます。登り坂でも100kmを下回る事もなく、オイル減り問題も解決してます。
『2010年PCX(JF28)1型』
PCX初登場モデルでビッグスクーターを小さくした様な外観は、他社メーカに類似したモデルは、当時に存在しなくて発売と同時に爆発的な人気がでました。また今では高級2種スクーター路線のPCXですが、初期モデルはタイ生産の安価なスクーターのイメージで売り出されていました。
走る便器
バイクと人間の大きさのバランスと直立のライディングポジションが💩を気張っている姿に見えて、更に白色のボディーカラーが拍車をかけて「走る便器」と揶揄された事があった(笑)
アイドリングストップ
アイドリングストップ機能が、ホンダ一推し機能な訳ですが、バッテリー上がりが心配で殆どのユーザーは、使用しなくなる。またリスクの割に効果はそれほどない
ACGスターター
エンジン始動は、セルモーターではなく発電機で直接クランクを回します。それにより従来のバイクより圧倒的な静寂性があり、アイドリングストップからの再始動もエンジンが止まっていた事をライダーに気付かせないほど自然なフィーリングを実現してます。
『不具合箇所まとめ』
初期モデルって事もありトラブルがあります。深刻なものもあるので初期型pcxを中古で買う場合は、覚悟しておいた方が良いです。まぁ自動車あるあるですが、HONDAに限らず初期モデルって開発段階で見つけれなかった不具合が、いっぱいでてくるんですよね。
オイルが激しく減っていく
かなり深刻なトラブルです。初期型pcxは、高回転を使うとオイルが減ります。ほぼ全ての個体で大なり小なりで同じ症状が出てるので、オイルレベルゲージで頻繁にオイル残量をチェックしないとエンジンが焼き付いてしまいます。最低でも1000kmに一回は、オイルを追加した方が良いでしょう。逆オイルをガンガン捨てながら走っているので、オイル交換は10000kmくらい要らない説があります。昔の空冷ポルシェみたいですね。
給油口の蓋が、上がりにくい問題
新車の時は、問題ないですが、給油口を隠している樹脂の蓋がスイッチで開かなくなります(笑)最終的に開閉スイッチを押しながら手の爪を引っ掛けて開ける事になります。とりあえず開ける事は可能なので、愛嬌って事で許せる範囲です。
カウルのビビリ音が凄まじい
ホンダ様は広告で圧倒的な静寂性能を謳っていました。確かにエンジンやタイヤのロードノイズは、エレガントなほど静かです。
だがしかしッ‼️
それらを打ち消す勢いでカウルからのビビリ音が凄まじい勢いで鳴り響きます。耳を澄ませばとかそんなレベルじゃなく激しいカウルが、主張をしてきます。『誰がタイ人やねんッ‼️人の価値は生まれた国じゃないッ‼️』とね
神経質じゃない人でも気になるレベルで、不快感を例えると夏の夜に寝てる時に耳元に飛んでる蚊のような感じです。内側からビニールテープやゴムを挟むなりして対策は、必須です。