速さだけを求めるなら、レーシングオイルを使うのが一番です。それは間違いない。
しかしレーシングオイルは基本的に「1日使ったら交換」みたいな世界なので、公道バイクで普通に使うにはさすがに現実的じゃないですよね。
そこで、「普通のエンジンオイルと同じような交換サイクルで使えて、できるだけ高性能なオイルはどれ?」って切り口で話をするのですが、最初に結論で筆者なら『Motorbike 4T Synth Street Race』を推します(以後SRオイルと表示)。

【画像引用:MotoGP公式サイト】
このSRオイルのすごいところは、2015年から2025年までの11年間、Moto2・Moto3のオイルサプライヤーを務め、全車両で使用されていた実績があることです。一般的な市販車とは比べ物にならないほどの超高負荷がかかるレーシングマシンを、長年にわたって支えてきました。
高性能の証明に、これ以上の説明は不要かと思われますが・・・
ここで終わると納得感も薄いと思いますので、いつも通りゆるくウンチクトークを始めたいと思いますww
『ベースオイル』

レーシングオイルと聞くと、エステルを主体としたオイルを想像するかもしれません。しかし、筆者が成分分析を行ったところ、SRオイルにはPAO・VHVI・エステル系成分が含まれていることが分かりました。なお、それぞれの配合比率までは特定できていません。
公道での使用を前提とした製品である点を踏まえると、PAOとVHVIを主体に、エステル系成分を加えた処方ではないかと筆者は推測しています。
余談ですが、以前、他社のオイルを開発しているブレンダーの方に話を聞いたところ、「コストを度外視して公道用オイルを作るなら、この構成にする」とのことでした。ただし、実際に商品化すると一般ユーザーが購入しやすい価格には収まらないため、市販するのは難しいそうです(‘ω’)ノ

『ベースオイルのグループの解説記事』
PAOやエステルなど、ベースオイルの話がさっぱり分からない人向けに、別の記事で分かりやすく解説したやで。
この記事を読めば、SRオイルのすごさがより理解できるのはもちろん、ほかのエンジンオイルを選ぶときにも役立つと思います。これを読んだら、もう『全合成油』の文字だけでは、エンジンオイルを選べなくなるで(‘ω’)ノ
『リキモリはオイルと添加剤の自社生産設備を持つメーカー』

リキモリは単なる販売ブランドではなく、ドイツ国内にオイルと添加剤製品の開発・生産拠点を持つメーカーです。製品の設計から調合、品質管理、充填までを自社グループ内で行っています。
え?
それってすごいことなん?と思うかもしれませんが
中小規模の会社が、独自の添加剤を一から研究開発し、生産設備まで持つのは資金的に現実的ではなく、添加剤メーカーが開発した既存の添加剤パッケージを仕入れ、ベースオイルと組み合わせて製品化するのが一般的です。これも『オイルブレンダー』と呼ばれる立派な仕事です。
一方、添加剤製品の開発まで自社グループ内で行えるリキモリは、求める性能に合わせて処方を細かく作り込めます。さらに、自社で開発した独自技術や処方を外部へ供給せず、自社製品だけに採用できることも大きな強みです。
まぁ、普通に考えてこんなことをやられると、中小規模のブレンダーが太刀打ちするのは相当厳しいと想像できますよね。
『YZF-R15で5000km使用してみた感想』

テスト車両にはYZF-R15を使用しました。理由ですが、オイルの性能差による影響は、パワーの小さい小排気量車の方が表れやすく、わずかな摩擦損失でも走行性能への影響が相対的に大きくなります。また、限られたパワーを使い切るために高回転を多用するので、熱による性能低下も確認しやすいんですよ。
ほいじゃ、感想を書いていきます。
『走行性能について』
エンジンに熱が入った後でも粘度を保てている印象があり、トルク感が落ちにくく感じました。特に違いを感じたのはサーキット走行で、油温が上がった状態でも力強さが残り、タイトコーナーからアクセルを開けたときの立ち上がりが非常に気持ちよかったです。
ちなみに速さについては、残念ながら純粋なレーシングオイルには及びませんでした。1周40秒程度のミニサーキットで検証したところ、広島高潤のレーシングオイルと比べて、アベレージタイムが約0.2秒落ちました。
公道用オイルとしては十分すぎる性能ですが、0.1秒単位でタイムを削る競技用途では、やはりレーシングオイルに分があります。まぁ、これは仕方ないですねww
『シフトフィーリングについて』
何かとオイルレビューで語られるシフトフィーリングについては、特別滑らかになったという印象はなく、良くも悪くも普通です。メーカー指定の粘度を守り、JASO規格に適合したオイル同士で体感できるほど大きな差が出ることは、なかなか考えにくいので、多くのレビュアーは話を盛りすぎていると筆者は思っていますww
筆者も「シルキーなシフトフィール」とか「吸い込まれるようにギアが入る」とか、適当なことを書いて褒めちぎってやろうかww
『寿命について』
公道走行では、交換時期が近づいても体感できるほどの性能低下は感じませんでした。SRオイルは公道での長期使用を前提としたオイルで、清浄分散剤や酸化防止剤も配合されているため、バイクメーカー指定の交換時期まで使用しても、まず問題は出ないでしょう。実際にヘッドを開けて確認した際も、内部はキレイな状態でしたよ。
しかし、さすがにサーキット走行で0.1秒単位のタイムを削りたい場面では、1日で交換した方がいいですね。エンジンの保護性能については問題ないので、走行会などでタイムを特に気にしないのであれば、わざわざ走行前に新品へ交換する必要はないと思います。
⚠️ 空冷車両でのサーキット走行は油温が上がりやすく、オイルの劣化条件が大きく異なるため、この話からは除きます。

『4CR-SRの詳細記事』
ちなみに、湿式クラッチという足かせがない『スクーター』なら、クラッチの滑りを気にせず、オイルを摩擦低減側へ全振りできます。そのため、リキモリ「Motorbike 4T Synth Street Race」よりも、ワコーズ「4CR-SR」の方が最強ですよ。
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LIQUI MOLY エンジンオイル
ストリートレースオイル 5W40 1L
『筆者情報』

名前:スコ太
年齢:おじさん
仕事:よくいる会社員
住所:大阪(枚方市)
バイク趣味は、ツーリングからスクーターレースまで、幅広く楽しんでます。なのでスポーツ走行から、快適装備やツーリングスポットの話までできます。なんなら通勤もバイクなので、バイクに乗らない日はありません(笑)。SNS(X)もしてるので、是非フォローやコメントをよろしくお願いします。

名前:あずみ
年齢:そいつは言えないなぁ
仕事:いわゆる事務職
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少し陰キャで人見知りの内弁慶ですが( `・∀・´)ノヨロシク。


