『ドクタープーリーに戻る』
ウエイトローラーとは、スクーターの変速回転を決めるセッティングパーツです。その仕組みやセッティング方法について詳しく解説していきます。
『ウエイトローラの機能を解説』
スクーターの変速機は、ローラーがエンジンの回転の遠心力で外に押し出される事で、プーリーが移動して変速をおこないます。小排気量スクーターの駆動系は自動車のような電子制御ではなく、アナログな機械制御ですので個人でも簡単に調整が可能です。
セッティング方法
ローラーを重たくすれば変速回転が低くなります。
ローラーを軽くすれば変速回転が高くなります。
とだけ覚えておけばOKです。
パワーアップを狙うなら
アクセル全開でエンジンの最大出力発生回転数の少し上(+200rpmくらい)に変速回転数をあわせると、エンジンのパフォーマンスを最大限発揮します。ただし乗り心地と燃費が悪化します(笑)
ウエイトローラを軽くしすぎた場合のリスク
ノーマル状態よりウエイトローラーを軽くしすぎれば、プーリーのVベルトを挟む力が弱くなりVベルトが微妙に滑ります。この状態でもライダーの体感では問題なく走れているように感じますが、Vベルトのスリップロスが大きくなり後輪にエンジンパワーを伝えれてません。また各パーツが激しく消耗します。
ローラーセッティングはノーマルの60%くらいが軽量化の限界です。
それ以上に回転数を上げたい場合の方法を、デメリットが低い順番で解説します。
最初に可能であればトルクカムの形状の変更を検討して、それでもダメなら最高速が犠牲になるけどプーリーボスのシム調整をします。それでもだめならセンタースプリングの強化品を入れるって順番でやると駆動ロスを最小にできます。
(補足)
シム調整とトルクカムはどちらが先でも良いけど、センタースプリング強化は駆動ロスが増えるので最終手段です。
スタートダッシュのみよくしたい場合
ウエイトローラーの調整よりクラッチ関係の調整が効果的です。
それでも足りない場合は、センタースプリングの強化でトルクカムが閉じにくくなり、1速の状態を長くすることができます。ウイリーやアクセルターンなどの極低速でのスタントプレイを楽しみたい方は、センタースプリング強化は必須ですよ。
ウエイトローラー・ノーマルの重量とサイズ一覧表
『ウエイトローラー・ノーマルの重量とサイズ一覧表』
キタコのホームページにノーマルのウエイトローラー適合表があるので参考にしてね。
『筆者情報』
名前:スコ太
年齢:おじさん
仕事:よくいる会社員
住所:大阪(枚方市)
バイク趣味は、ツーリングからスクーターレースまで、幅広く楽しんでます。なのでスポーツ走行から、快適装備やツーリングスポットの話までできます。なんなら通勤もバイクなので、バイクに乗らない日はありません(笑)。SNS(X)もしてるので、是非フォローやコメントをよろしくお願いします。