
まず最初にPCX160のメーカー指定のタイヤ空気圧は、シート下のトランクスペースに書いていまして、前輪200kPA/後輪225kPaです。これを守っていれば安全確実なんで、特に問題を感じてない人は、これに合わせましょう。
以上・・・
でッ!!
ワテクシ、この空気圧はどう考えても高すぎると判断しておりまして、
その理由を本記事でじっくり語りたいと思います。
ここから先は、空気圧調整についての話になりますが
空気圧の調整にはリスクがありますので、必ず自己責任でよろしくお願いします。
『現行車の空気圧は高すぎ説』

燃費は間違いなくタイヤの空気圧を上げた方が良くなりますので、昨今の激化する燃費競争で勝つ為には、メーカーは安全が担保される範囲のギリギリまでタイヤの空気圧を上げています。実際に同一モデルで車重や構造があまり変わっていないバイクでも、新しい年式のものは、指定空気圧が20%〜30%くらい上がってます。(この流れは特にスクーターは顕著です)
つまりメーカー指定のタイヤ空気圧は、走行安全が担保されてるギリギリの『上限』の方に設定してあると言って間違いないでしょう。
それを『中間』の丁度いい空気圧にしようってのが、今回の狙いです。
実は、プロの方の見解もワテクシが感じていることとほとんど同じで、ワテクシは素人ではありますが、プロの判断と一致している点は大いに参考になると思います。
タイヤの種類には、注意が必要

PCX160に装着されている『バイアスタイヤ』は、トレッド面とサイドウォールの剛性が別々にコントロールできないので、空気圧の調整によってタイヤの性格を変え、ライダーの使用用途に合わせた最適状態に近づけることができるという特徴がありますが・・・
『ラジアルタイヤ』の場合は注意が必要です。
サイドウォールの剛性が低い構造のため、指定空気圧から大きく外して調整するとタイヤバランスが崩れやすく、デメリットの方が大きくなります。
そのため、ラジアルでの大幅な空気圧変更は基本的にお勧めしません。
プロの方でも意見が分かれるのは、結局のところ バイアスとラジアルでは、空気圧で変更できる調整幅が全然違うからなんですよね。
『空気圧を下げるメリットについて』

さて本題の『タイヤの空気圧を下げるメリット』ですが、まず一つは ギャップの吸収性が上がり、乗り心地が向上すること。これは感覚的にも理屈的にも非常にわかりやすいポイントです。
もう一つは少し難しい話で、コーナリング中にタイヤが適度につぶれることで、接地感とグリップ力が向上するという点です。
「接地感なんてレーサーじゃないと分からない」と思う読者もいるかもしれませんが、人間の感覚は意外と繊細で、特別なトレーニングをしていない一般ライダーでも“なんとなく”タイヤの状態をつかむ能力があります。
例えば雨の日や未舗装路で、「ちょっと滑りそうだな」という感覚は誰でもありますよね(視覚情報もありますが)。その違いを感じ取れるなら、空気圧の変化によるフィーリングの差も十分に分かります。
デメリットとリスク

空気圧を下げすぎると転がり抵抗が増え、燃費が悪化するうえにタイヤが偏摩耗し、寿命も短くなります。
さらに極端に空気圧を下げると、タイヤがホイールから外れてしまうリスクや、スタンディングウェーブ現象によるバーストの危険もあります。ここまでくると「デメリット」というより完全にリスクですね。
安全なタイヤ空気圧の下限値

バイクのタイヤ空気圧は何もしなくても1ヶ月で約5〜10%は自然低下します。しかし多くのユーザーは、空気圧点検をオイル交換時くらいにしかしないため、実際には半年以上空気圧をチェックしないケースも珍しくありません。
こうしたユーザーの行動をメーカー側も理解しているため、安全マージン込みで高めの空気圧を指定していると考えるのが自然です。
これらを踏まえると、指定空気圧の40%程度までなら実用上は許容範囲と判断しています。
PCX160 のメーカー指定空気圧は
前:200 kPa
後:225 kPa
したがって、前120kPa/後135kPa が「安全に運用できる下限の目安」と言えるでしょう。
……とはいえ、ここまで空気圧を下げてもメリットは何もありませんけどねww
さらに安心材料の話をするとワテクシの経験上、指定空気圧の半分まで下げても、直ちに致命的なトラブルが起きたことはありませんので、必要以上にビビる必要はないと感じています。
『ワテクシが考える、PCX160に最適な空気圧』

ワテクシは 普通のツーリングタイヤであれば、『前輪160kPa/後輪180kPa』が、燃費・乗り心地・グリップ力のバランスが最も良い空気圧だと感じるので、この空気圧で運用しており、月に一度の点検だけで これまでトラブルは発生していません。
なお、PCX160の純正採用タイヤである 『IRC・SCT-001』は、分類としてはツーリングタイヤですので、上記の空気圧が当てはまります。

注意点として、ブロックタイヤ(スノータイヤ含む)やレーシングハイグリップタイヤなどの特殊用途のタイヤは、設計思想が異なるため、ツーリングタイヤの基準値をそのまま流用するのは適切ではないですよ。
『筆者情報』

名前:スコ太
年齢:おじさん
仕事:よくいる会社員
住所:大阪(枚方市)
バイク趣味は、ツーリングからスクーターレースまで、幅広く楽しんでます。なのでスポーツ走行から、快適装備やツーリングスポットの話までできます。なんなら通勤もバイクなので、バイクに乗らない日はありません(笑)。SNS(X)もしてるので、是非フォローやコメントをよろしくお願いします。



