スクーター改造パーツの定番であるハイスピードプーリーですが、実は「最高速」と「スタートダッシュ」以外は全ての性能が落ちるって話をします。
『部品消耗が激しい』
基本的にハイスピードプーリーは、変速幅を広くする為、フェイス面の角度を立たせている物がほとんどです。
15度で設計されたVベルトに14度のフェイスを付けるわけですから、互いのパーツの接触面積が減り、摩擦と発熱で猛烈に消耗していくのは容易に想像ができますね。
何故フェイス面の角度を立たせるかを解説すると、図4のようにプーリーとドライブフェイスが接触すれば、それ以上変速ができない為。
ハイスピードプーリーで5000km走行後のVベルトの写真です。もういつ切れてもおかしくないです。
『中間加速が遅い』
フェイス面の角度の変更で駆動ロスがノーマルプーリーより多くなり中間加速が悪くなります。エンジンパワーが足りない場合、最高速も落ちます。本末転倒である。
『再加速のレスポンスが悪い』
ローラーガイドがワイドで緩やかになった分シフトダウンがスムーズに行われず再加速のレスポンスが落ちます。
これを解決する為にセンタースプリングを強化をすると、駆動ロスが増えます。