ADV160にYSSのリアサスペンションをつけてみた٩( ᐛ )و

ADV160・足回り

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ADV160の社外サスペンションは、色々なメーカーが出していますが、『スポーツ走行性能』『街乗りの快適性』を70点くらいで両立しながら、『2人乗り』も同じセッティングで問題なく走行できるのは、YSSの『ADV150用』のリアサスです。150用ってのがポイントですぞ٩( ᐛ )و

ってわけで、サスペンションを交換したので、偉そうにサスペンションのインプレとかセッティングの話なんかをします。

ADV160 YSS G-SPORT TG-302

最初にADV160の乗り心地の悪さの原因は、純正リアサスの異常に硬いバネレートにあります。なので単純にバネレートの低いサスペンションに変えれば、そのぶん乗り心地が良くなります。

通販で買った、YSSのリアサスが届きました。 TG-302

そしてバネを柔らかくするのが目的なら、160用のサスより150用のサスの方が、柔らかいバネが付いていますので、そちらを使った方が目的にあってます。因みにバネの柔らかさは、純正サスの半分くらいです。それでも走行に問題が出ないので純正サスがいかに硬いかがわかりますね。

サスペンションの性能テストの為に峠に行きました。

ちなみにサスペンションテストは、西日本最大の走り屋スポット『龍神スカイライン』でしました。駐車場でバネ交換をするのは、なかなか恥ずかしかったです。


YSSリヤショック左右セット 390mm ADV150 ねじ式プリロード/リバウンド減衰力調整機能

『インプレッション』

龍神スカイラインでTG-302の性能テスト

『乗り心地』

革命的によくはなりませんが、変化は確実に体感できるってレベルです。細かいギャップの振動はかなり減りますが、大きなギャップを通過する時の突き上げは、それほど改善されません。このあたりが、スイングアームにエンジンがついてる、スクーターの限界ってところでしょうORZ

某ユーチューバーさんは、褒めちぎってましたので、人により感じ方が違うのかもね。

『足付き』

リアの自由長が短くなる事と、バネの沈み込み量が増えるので、微妙に足付きは良くなります。

『コーナリング性能』

ダンパーが圧側も伸側も強くなるので安定感が増します。リアが下がった影響でバンク角のわりにハンドルがきれず、曲がらないバイクになりますが、トラクションのかかりが良いので、安心して車体を倒せるようになります。タイムを出すようなレーシングなセッティングとしては完全に間違えた方向性ですが、深いバンク角でも安定するので、バイクに乗れてる感が強く出て、気持ちいいフィーリングになります。いわゆる後ろ下がりの姿勢ですが、フロントの接地感も純正サスより感じやすくグッドです。

僕は、公道では絶対的な速さより官能的な速さの方が大事って考えですが、YSSのサスペンションは、そういった意味では100点です。

フィーリングより絶対的なスピードを求めるならギアーズサスペンションの方が、優れています。

まぁフィーリングなんて主観なんで、参考程度で(笑)

『サスペンションの質感』

外観は、オーリンズとかナイトロンとかに引けを取らない質感なんですが、まぁブランドイメージが、どうしても安物の印象があるので、ドヤれはしないです(笑)。しかしバイクを知らない人が見れば、違いがわからないレベルですよ。

『初心者向けの内容』

ADV160 リアサスセッティング 初心者向けの内容

最初に初心者向けにYSSサスペンションのセッティング方法を書きます。初心者向けなので結論のみです。おそらく取り付けは、バイク屋さんにお願いすると思うので、この記事を店員さんに見せれば、理解してくれると思いますよ。

スプリング選び

TG-302には、2種類のスプリングが同封されてます。箱を開けるとスプリングが2セット入ってます。スプリングに文字が書いていて、これはスプリングの硬さを表した数字です。『46-8-30-280』と書いてる方が、標準スプリングで体重が軽い人向けの標準スプリングです。

『46-12-35-280』と書いてる方がハードスプリングで体重が重たい人向けの強化スプリングです。

65kg以下の人は標準スプリングを使いましょう。

65kg以上の人は強化スプリングを使いましょう。

ソフトスプリングでも問題なく2人乗りは可能です。(理由は、70mm以上サスが縮むと残り40mmのストロークは、硬くなるから)なので安心して2人乗りが可能です。

プリロード

プリロード参考画像

プリロードは、バネがグラグラしない程度に5mmくらいかければ十分です。かければかけるほど乗り心地が悪化します。

減衰力

減衰力を調整するネジの写真

マイナスドライバーが必要です。時計回りに回せば強くなり逆に回せば弱くなります、最弱でも十分な減衰力が出てるので、最弱が推奨です。

ブレーキホースが邪魔になってる写真

ちなみに右のサスペンションは、ブレーキホースのステーを外さないと、マイナスドライバーが刺せないので不便です。完全に設計ミスですORZ

『中級者向けの内容』

ここからは中級者向けにある程度 読者がサスペンションについて知っている事を前提に話します。

バネレート比較

スプリングにレートが刻印されている証拠画像

前述した通りADVの乗り心地の悪さは純正リアサスのバネの硬さを柔らかくする事で、かなり改善されます。さっそくですがどのくらいバネレートが違うかと言うと

純正ショウワサス
11N-17N-37N

YSS標準ソフトスプリング
8N-30N

YSS付属強化スプリング
12N-35N

こんな感じです。

YSSのバネには、レートの数字がプリントされているよ٩( ᐛ )و

ADV160とYSSのサスペンション比較の為の画像

純正のサスはトリプルレートスプリングで11Nの部分が柔らかそうですが、ライダーが座っただけで使いきってしまう、ヘルパースプリング的な機能しか果たしてなく、実際は17Nの部分がライダー乗車時に使われる領域になります。更に17Nの部分のストロークが短すぎる為に、段差通過時には直ぐにストロークを使いきってしまい。37Nの領域に入り凄まじい突き上げが発生します。

何故こんな設計になっているかと言いますと、小柄な人が乗っても、デブが乗っても1Gが取れていて、底付きもしないようにしようとした結果です。コーナリング時などで深いストローク領域は、リジッドになり安定感がありません。

純正サスペンションが万人ウケを狙いすぎて、誰にも合わないサスペンションになってしまうって話は、よくある話です。

またプリロード調整が付いてないのは、HONDAがユーザーには1mmも触って欲しくないって設計思想なのでしょう。

YSSのリアサスはダブルレートスプリングが付いている証拠写真

一方YSSのスプリングは、ダブルレートスプリングで構成されていて、1名乗車時用の柔らかいバネの部分のストローク量が多く設定されています。タンデム走行の為の硬いバネの部分は、30Nの物が付いてます。正直2人乗りは、少し硬い印象です。タンデムでの快適性を重要視するなら、オーリンズサスペンションの方が、いい感じですよ

YSSのリアサスのストローク量を計測してる写真

ストローク量も純正より10mmほど多い110mmです。

プリロードセッティング

プリロードセッティングの写真

基本的には、バネを固定するのに5mmくらいかけるのがベストです。それ以上かけてもデメリットしかありません。バネ変更で対応します。一般的なサスペンション調整で、よく言われてるサグだし(1Gストローク)とかの話は、基本的にシングルレートでも話で、このバネでは当てはまりませんよ。

さてでは、何を基準にソフトバネとハードバネを選別すれば良いか説明しますと、ソフトバネで走行して、75mm以上ストロークしているなら、ハードバネに変更した方が乗り心地もトラクション安定性も良くなります。

60kgのライダーが跨った時の1Gストロークの写真

『60kgの筆者がソフトバネでのデータ』

1Gストローク
40mm

常識的な公道走行(高速道路含む)
70mmくらい

ワイディング
80mm

って感じです。

『2人乗りについて』
一人乗りの公道走行の残ストロークが、40mm残っていて、その領域はダブルレートスプリングの、硬い部分を使うので、まだ150kg以上の負荷に余裕耐えれます。まず底付きする事は、ないでしょう。ダブルレートスプリングは、タンデム用ですね。

減衰調整について

中級者向け減衰調整の写真

調整機能は、伸び減衰だけのシンプルな構成ですね。基本的には、最弱で十分な減衰力を発揮しています。なので経年劣化でサスペンションが抜けてきた時に回す物だと僕は考えています。

ちなみに圧側ダンパーは、調整できませんが、ほどよいセッティングになってますよ。

『上級者向けに内容』

ワンオフスプリングをTG-302に付ける

サスペンションの良し悪しの9割は、バネで決まると言われてます。なので究極のフィーリングを求めるなら、自分の体重に合わせて、ワンオフでシングルレートでバネを作りました♪

参考程度にデータを載せておきますね。

10N/mmのスプリングをつけてテスト走行

『参考データ』
レート・10N/mm
ライダーの体重・60kg
プリロード・5mm
乗車1G/35mm
街乗り/60mm
という結果です。

2人乗りは、残ストローク的に体重の軽い人なら載せれそうですね。

『サスペンションの取り付け』

ADV160のサス交換がカウルの脱着が不要だという証拠写真。

カウルの脱着をせずともメガネレンチ一本でできます。トルクレンチは入らないので、手締めです。(注・走行後の増し締めで確認)

サス上のネジ穴はカウルの裏にあるので、めちゃくちゃ差し込みにくいので、慣れが必要です。

それにしてもHONDAは、YAMAHAに比べて整備性が悪いですね。

純正サスペンションは、鬼トルクで締まっていた。

純正サスペンションは、鬼トルクで締まってました。

ええ

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